花粉症!?

猛威をふるった今年のスギ花粉も、やっと終わりが見えてきました。各種の対策に悩まされた皆さんも、もう少しのおつきあいです。

 

すでに皆さんもご存知のとおり、花粉症は花粉に対するアレルギーで、その花粉に毎年暴露しているうちに、ある年突然に症状が出ます。日本では林業で杉をたくさん栽培していたために、スギ(杉)花粉にさらされる時間・量が多く(長く)なり、「その人にとって一定の限度を超えた年」に、過剰な免疫反応が現れてしまいます。

このようにアレルギーを引き起こす物質を「アレルゲン」と呼びますが...

スギ花粉症は終わりを迎えるはずなんですが、まだまだ症状が出ている方がおられます。それは、たとえば他の花粉? いや、もっと身近な「なにか」に対する反応かもしれません。

ヒノキの花粉はまだまだ飛散しています。そしてカモガヤ(イネ科の雑草とお考えください)花粉はこれから最盛期に入ります。

谷中・根津・千駄木という都市の中心部でも、これらの花粉はいっぱい飛んでいます。

幸い、東京では排気ガスに含まれる物質の規制が効果を示して、「複合作用でアレルギーが強く出る」ことが少なくなってきました。これは、いいことです。

でも一方で、身近な物質、たとえば「ハウスダスト」と呼ばれるゴミへのアレルギーが出ている人がおられます。それ以外にも、ペットの皮屑への反応だったり、掃除が行き届かなかった場所の虫の死骸に反応していたりします。こんな症状を「花粉症」と思っている人が増えている気がします。そんな症状は、なくしてしまいたいものです。

それぞれの人が何にアレルギーを起こしているのかは、血液検査でかなりわかるようになってきました。敵(アレルゲン)を知り、まずは、「アレルゲンとの接触を最小にすること」がアレルギー治療の第一歩です。

その上で、必要な場合は薬を使います。最近の「アレルギーを抑える薬」は眠くなったりする副作用もほとんどなくなりました。

もし思い当たるような症状を感じられたら、どうぞ気軽にご相談ください!

症状が鼻に出ていたら耳鼻科? 眼に出ていたら眼科? それはもちろん一つの方法ですが、「全身を考える内科」にご相談されることもお勧めです。